コラム - 気になるNEWS 食べログ札幌地裁判決 クチコミは何のためにある?

newsコラム

http://tab.do/items/19634557

否定的なクチコミの削除は容認せず(札幌地裁判決) 
今月4日、札幌地方裁判所で、北海道で飲食店を経営する会社が、「食べログ」に否定的なクチコミを書き込まれ、損害を受けたとして、「食べログ」の運営会社に店の情報の削除などを求めた裁判の判決が言い渡されました。長谷川恭弘裁判長は「原告は会社であり、広く一般人を対象に飲食店を営業しているのだから、個人のように自己に関する情報をコントロールする権利はない」 と指摘したうえで、「望まない情報だからといって掲載の拒絶を認めれば、他人の表現行為や得られる情報が恣意(しい)的に制限されることになり、到底容認 できない」と述べて、原告の訴えを退ける判決を言い渡しました。

2005年3月にスタートした「食べログ」。全国78万を超える飲食店について、573万件のクチコミが掲載されている。(今月25日時点) サイトのページビューは月に12億を超え、国内最大の飲食店のクチコミサイトである。現在「食べログ」では、クチコミの書き手と飲食店側の対応窓口として、カスタマーサービス部も設け、数十人のスタッフが、1日平均3000件近く投稿されるすべてのクチコミと画像をチェックし、クチコミを書き込まれた店から寄せられるさまざまな要請の窓口にもなっているそうです 【写真】
食べログ側は、NHKの取材に対し、「中立なクチコミサイトなので言いたい放題なんですよ。悪いクチコミもあるからサイトとして信頼される。それを貫いてきた」 サイトを立ち上げた方からはことし4月、成長の理由についてこう語られたが、サイトの影響力の高まりとともに、飲食店側からクチコミの削除や訂正など を求められることが増えてきるようです。 カスタマーサービス部長はことし5月、「サイトは告発の場ではなく、感想や主観を書くところであり、みんなでつくるメディアです。プラット フォームとして成立するには、情報の量だけでなく、質も重要なのは言うまでもありません」とも話している。

★単なる掲示板。2ちゃんえると同じになってるのでは?
広告や宣伝と違って、書き手がみずからの体験を、批判も含めて自由に書き込めるからこそ価値があるクチコミサイトであるなら、それは、単なる掲示板。2ちぇんねると同じで、トラブル続出のハキダメサイトになっていくのではないでしょうか。クチコミサイトは、信頼できないものとなります。何のため、誰のために、どうあるべきということを議論しなければいけないと、神戸ランチ学会では考えています。

このNHKの取材記事では、学術的にクチコミを研究されている大学の先生が、クチコミサイトの影響力は今後も高まるとしたうえで、クチコミの信頼性をいかに維持していくのかが成長のカギになると。「クチコミは、ソーシャルメディアの普及によって絶対量が増え、より遠くまで伝わるようになり、影響力が高まりました。クチコミサイトが今後も成長していくためには、クチコミを書きやすい環境を整えつつ、いかに善意を持った書き手が集まるサイトにするのかが生命線になると思います」と、このようなコメントを出しています。一見、ごく当たり前のようですが、私にはとても興味深く思いました。なぜなら、こちらの大学の准教授は、東洋経済新報社から「キーパーソン・マーケティング: なぜ、あの人のクチコミは影響力があるのか」という本を出されたばかりの方だったからです。
(ご興味のある方は次のリンクをご覧ください) http://toyokeizai.net/articles/-/43141

★グルメ情報の提供サイトでも、出会い系サイトでもありません

神戸ランチ学会というのは、最初は洒落でありましたが、名称を「学会」として名づけはじまりました。ただ、グルメ情報の提供サイトでも、食べ歩き愛好家のための出会い系サイトでもありません。ファンの皆様と良識のあるSNSの使い方を摸索していこうということを、神戸発で広げていく。地道にですがSNSを活用し、お客とお店が少し顔が見える関係で、信頼感を作る。つながる場のためのプラットフォーム作りの場にしていきたいと考えています。善意と良識を持った書き手、いわば、なじみ客となるファン作りができる対話を楽しめるコミュニティを目指しています。すでに6,000名を越えるファンになっていますが、さらに食と地域の話題で語り合えるコミュニティの場で、新たな価値を作っていきたい。そのために、神戸ランチ学会のFBページの場でも、どうすればより良いコミュニティの場ができるのか、いろいろ試行錯誤しながらですが、皆様と一緒に考えていきたいと思います。

神戸ランチ学会
https://www.facebook.com/Kobe.Lunch

(文責:管理者) 

(参照記事):http://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2014_0926.html

*REVOLVER